夏休み中に子どもたちの歓声でにぎわう公園の遊具の安全性を確保するため、名古屋市は本年度から、メーカーの有資格者に定期点検を一部委託する取り組みを始めた。市職員では判別しづらい遊具の危険性に目を光らせ、事故の減少につなげたい考えだ。
対象は構造が複雑な四百二十公園の五百六十三基で、滑り台やうんていなどが組み合わさった「複合遊具」が大半。本年度から、年一回だった定期点検を最大で二回にあらため、このうち一回は「公園施設点検管理士」などの資格を持つメーカーの従業員に委託することになった。委託費の総額は九百万円。
ハンマーでたたいたり、傾きを調べたりする点検内容は以前と変わらないが、熟知した有資格者が関与することで詳細な原因、今後の劣化などの危険性や、部品交換の時期等を的確に把握することができ、早期対応につながると期待される。本年度は夏休み前に点検を済ませた。中区の公園で子どもたちを遊ばせていた学童保育の女性職員は「安全性を保つために、良いことだと思う」と歓迎する。
きっかけは緑区で二年前、男児が遊具上で転倒し、はがれた床の表面で耳たぶを四針縫うけがを負った事故だった。市は事前に床の損傷を把握していたが、事故を予測できず、立ち入り禁止や修理といった措置を取っていなかった。
市によると、公園での遊具事故は例年、十件ほど確認されている。市緑政土木局の担当者は「当面は現在の体制を続け、成果を検証していく。一件でも事故を減らせるよう、より良い点検方法を模索したい」と話している。
有資格者で遊具点検 名古屋市が一部委託取り組み開始:愛知:中日新聞(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20170821/CK2017082102000043.html
--
管理人です。twitterの個人アカウントは @narupara 、サイト更新情報は @narupara_news で緑区地域情報のハブ的役割を目指しています