高齢者が多く暮らす名古屋市緑区の鳴子団地で、市立大の医療系学部の一年生たちが、いつも飲んでいる薬のリストを作っておいてもらう取り組みをしている。災害時や急病で倒れた時、医師や救急隊員がすぐ病状などを把握できるようにするのが狙いだ。
リストには持病や血液型、服用している薬、かかりつけ医の連絡先などを記入。学生がペットボトルを切って手作りした筒に丸めて入れ、室内の目につきやすい場所に置いてもらう。
医学、薬学、看護学部の一年生による地域参加型学習の一環。今年は十一人が高齢化が進む鳴子団地を活動の場に選んだ。
リスト作りは東日本大震災の際、津波でカルテが流され薬の処方ができなくなった事例を念頭に発案。入れ物の筒には「医療者の卵」である自分たちをイメージしたひよこの絵をあしらった。
夏以降に団地で戸別訪問を重ね、一人一人に説明しながら聞き取りをして三十人分を作った。住民と信頼関係を築くため、餅つきなどの交流会も開いた。
医学部一年の石川大貴さん(19)は「特に独り暮らしの男性は閉じこもりがちだと感じる。地域でコミュニケーションを深めるために学生が懸け橋になれたら」と話す。
昭和区役所も昨年二月から、常用薬などを記したカード入りの筒を冷蔵庫に入れておいてもらう「安心ほっとカプセル」という同様の取り組みをしている。
これまでに五百人余に配り、実際の救急搬送時に参考になった例もある。同区福祉課の担当者は「記載された内容が最新のものになっているか点検する作業が課題」とアドバイス。同区では民生委員が年一回点検することにしている。
中日新聞:高齢者の常用薬をリストに 鳴子団地で災害時に備え:愛知(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20131224/CK2013122402000047.html
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