「能ある鷹は爪を隠す」矜其能、喪其功

その能を矜れば、その功を養う

―矜其能、喪其功―

[原文](書経)
矜其能、喪其功
[書き下し文]
その能を矜(ほこ)れば、その功を養う
[原文の語訳]
仮に優れた資質や能力を持っていたとしても、それをひけらかしてはならない。己の有能さを鼻にかける者は人々の反感を買い、大きな功績は残せず、大成はしない。真に実力のある者は往々にして慎み深く謙虚なものだ。
[解釈]
能力を持ち合わせていても使い方次第で人物評価の良し悪しが分かれます
ここでも「人格があれば才能はさらに評価される(徳は才の主、才は徳の奴なり)」(菜根譚)に通じるものがあるようです。才能を自ら売り込み過ぎるあまり度を越してしまうと、逆に疎ましく思われたり野心があると疑念を抱かれる可能性もあります。人格もきちんと持ち合わせていれば、周りが立ててくれるのです。
「自分は立派なことをしているんだ」と自惚れたりすれば、せっかくの立派な功績まで台無しにしてしまいますし、「自分は仕事ができるんだ。」などと相手を見下したりすれば、せっかくの功績まで帳消しにしてしまう危険性もあります。いざ助けてもらいた時に「あなたはできる人なんでしょ?」などとなってしまいかねません。
「能ある鷹は爪を隠す」ですね。
[参考]
其の能に矜れば、其の功を喪う。 – 味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう
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[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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