絞り染めの作業時間を大幅に短縮するパソコン専用ソフトを、県あいち産業科学技術総合センターが開発した。有松・鳴海絞の業者が、二〇一三年度中にこのソフトを使った洋服の商品化を目指す。
絞り染めは、布の一部を糸でくくり、その部分に染料が染み込まないことを利用して複雑な模様を表現する。従来はすべて手作業。布に下絵を描いたり、糸を縫い付けたりする熟練した技術が必要だが、職人の高齢化や減少が進んでいる。
県が開発したソフトを使うと、パソコンの画面上で下絵を描くことができ、下絵のデータを織機に入力することで自動的に生地に糸が織り込まれる。これまで数日かかっていた作業が、三十分程度に短縮できるという。
有松・鳴海絞の業者「近清商店」(名古屋市緑区)が、より簡単に絞りの製品を作る技術ができないかと県側に相談を持ち掛けたのがきっかけ。近清商店は、ブラウスやワンピースなどを商品化したい考えだ。
近藤典親社長は「一番きつい作業を機械がやってくれるので、若い人たちが絞りの世界に入ってくるきっかけになれば」と期待を寄せた。
この技術を使った服や工程の一部は、一宮市総合体育館で開かれている尾州産地の織物を展示する総合展「THE 尾州」で二十二日まで紹介されている。
中日新聞:絞り染め、PCソフトで時間短縮 県が開発:愛知(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20130222/CK2013022202000057.html
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