織田信長軍が今川義元の大軍に勝利した「桶狭間の戦い」で、合戦当日の信長の様子を再現したイベントが二十九日、清洲城(清須市)や大高緑地公園(名古屋市緑区)などであった。多くの武将を生んだ地域の歴史を再認識してもらおうと、名古屋市が企画した。
「桶狭間の戦い」は一五六〇(永禄三)年、信長軍が約十倍ともいわれる今川義元軍を打ち破った合戦。イベントでは、信長の清洲城出発▽熱田神宮での必勝祈願▽桶狭間での今川義元との戦い-の合戦当日の三場面を各地で再現。河村たかし名古屋市長も陣羽織姿で参加した。
午前六時二十分、法螺(ほら)貝の音が響く中、清洲城に名古屋おもてなし武将隊の織田信長が登場。家臣とのやりとりを短い劇で演じ、能の「敦盛」を舞った。その後、史実に沿って清洲城を馬六頭で出発すると、集まった約二百人の観客が一斉にシャッターを切った。
熱田神宮(名古屋市熱田区)に場所を移し、午前八時からは信長の必勝祈願の様子を再現。午前九時五十分ごろから、桶狭間の合戦地に近い大高緑地公園で、今川義元を討ち取る場面を演じた。河村市長も「信長の通った清洲城から桶狭間への道は人生大逆転街道」と盛り上げた。
熱田神宮で参加した会社員酒井良子さん(45)=同市熱田区=は「自分も当日その場にいた気分になり、新鮮だった」と興奮気味に話した。
「桶狭間の戦い」を再現 信長出発、合戦など3場面:愛知:中日新聞(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20151130/CK2015113002000050.html