名古屋を拠点に活動する落語家の雷門福三さん(52)が5日午後2時半から、名古屋市昭和区鶴羽町の「富美ふみの湯」で落語会を開くのを手始めに、同市内を中心に11か所の銭湯を2か月かけて巡る「銭湯落語ツアー」を始める。老朽化や後継者難で銭湯の廃業が相次ぐだけに、福三さんは「昔のにぎわいを、少しでも味わってほしい」と話している。
県公衆浴場業生活衛生同業組合によると、銭湯の数は1970年前後がピークで、県内には830軒あった。今では106軒にまで減り、最近も年に5~10軒の廃業が続くという。
同市緑区出身の福三さんは、ピーク時を知る世代。「知らないおじさんに泳ぐなと怒られた。そんな雰囲気が好きでした」といい、「少しでも応援できたら」と同組合に落語会開催を持ちかけた。
各銭湯ではロビーや脱衣場を会場に、営業開始の1時間前に開演。市営地下鉄を擬人化した「東山線の憂い」など自作の名古屋噺ばなし2席を語る。
木戸銭はいずれも入浴料込みで、中学生以上が1000円、小学生以下が同700円。福三さんも一緒に入浴する予定。
富美の湯以降の日程は、6日・平田温泉(名古屋市東区相生町)、12日・亀崎の湯(半田市亀崎北浦町)、20日・八千代湯(名古屋市西区上名古屋)、26日・ぽかぽか温泉(同市守山区鳥羽見)、27日・七福湯(同市南区観音町)、4月2日・白山温泉(同市西区枇杷島)、3日・杉戸浴場(一宮市大宮)、10日・鳴海温泉(名古屋市緑区鳴海町向田)、17日・地蔵湯(同市中村区太閤)、29日・萩の湯(同市北区萩野通)。
開演時間などの問い合わせは各銭湯か県公衆浴場業生活衛生同業組合(052・322・5735)へ。
雷門福三さん 銭湯応援 落語ツアー :地域 :読売新聞(YOMIURI ONLINE)
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