「安易な大衆迎合への諫め」毋私小恵而傷大体

小恵を私して大体を傷るなかれ

―毋私小恵而傷大体―

[原文](菜根譚)
毋因群疑而阻独見。毋任己意而廃人言。毋私小恵而傷大体。毋借公論以快私情。
[書き下し文]
群疑(ぐんぎ)に因(よ)りて独見(どっけん)を阻むこと毋(なか)れ。己の意に任せて人の言を廃すること毋れ。小恵(しょうけい)を私して大体(だいたい)を傷(やぶ)ること毋れ。公論を借りてもって私情を快くすること毋れ。
[原文の語訳]
多数からの疑いに影響されて、自分の意見を捨ててはならない。また、自分の意見に拘り、人の意見を排除してはいけない。自分の小さな幸せのために、大局を損じてはならない。大衆の人気を利用して、自分だけ良い思いをしてはならない。
[解釈]
小さな利益のために、全体を台無しにしてはならない。
私利を優先して小さな私恩を売ることにより大局観を見失い、全体の利益を犠牲にしてはならない
身近なところでも、組織の中でも保身だったり自勢力の拡大のために、あれこれと私恩を売っている人はいませんか?
大衆迎合を諌めていますね
[参考]
菜根譚 超訳:■前集131項

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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