「不平等でないかを注視する」不患寡而患不均

寡きを患えずして均しからざるを患う

―不患寡而患不均―

[原文](論語 季氏 第十六)
丘也聞、有国有家者、不患寡而患不均、不患貧而患不安。
[書き下し文]
丘(きゅう)は聞けり、国を有ち(たもち)家を有つ者は寡(すくな)きを患えずして均(ひと)しからざるを患え、貧しきを患えずして安からざるを患うと。
[原文の語訳]
私の聞いている言葉に「国を保ち家を保つものは、人民の貧困を心配せず、不平等であることを心配し、人民の少ないことを気に掛けず、人民が安心していないことを気に掛ける」というものがある。
[解釈]
貧乏やつらい環境自体に耐えられるものですが、それは周辺を見渡した時に、皆が同じ状況であるという条件がつきます。特定の人だけ富裕であるとそこに不平不満が生まれてきます。
組織でも給料の差は受け入れられても、人により評価が適切でなかったり、同じ仕事内容なのに金額に大きな差があると不満を抱かせてしまいます。
どうして不公正さが生じているのか原因を考えることに最優先にし、迅速に対応しましょう。
「お一人さま1個のみ」という限定商品という条件に納得はするものの、特定の人だけ2個や3個買っているのを見ると「どうしてあの人だけ?」と不満に思うものです。
「相対ではなく絶対評価」であれば、個人としては問題ないかもしれませんが、トップは個人の良識に頼りきらず、万人に対し気をかけなければいけないのです。
高所得者だけが優遇されていると感じる税制に不満を感じる人も多いはずです。ただ「知らぬが仏」気にかけなければどうってことありません。
[参考]
leftmargin=”150″3年後は民主党の時代になる

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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