「一旦緩める」治亂民、如治亂縄

乱民を治むるは、乱縄を治むるが如し

―治亂民、如治亂縄―

[原文](十八史略 西漢 宣帝)
治亂民、如治亂縄。不可急也。
[書き下し文]
乱民を治むるは、乱縄を治むるが如し。急にすべからざるなり。
[原文の語訳]
乱れた民を治めるのは、もつれた縄を解くようなものである。焦ってはいけない。
[解釈]
絡まった糸や紐を解くのに、慌てて引っ張るときつくなって逆に解きにくくなります。
スポーツの試合後や初詣で混乱しているのを厳しく規制するだけでなく、DJポリスが上手に誘導することでスムーズな流れに緩和してくれています。
焦らずに一旦全体を見て、どう絡まっているのか、どの部分からほどいていくかと検討していく必要があります。
大きな課題や問題も、分解していくと小さな問題が集まっているだけだったということがあります。
問題が起きたらそれをまず現実を認め、慌てて引っ張り隠そうとしてはいけないのです。
大きな事項であっても細分化して、計画をしっかりたて、その計画にあわせて焦らずに確実に実行していきましょう。
コミュニケーションでも、失言や失態で相手とギクシャクしてしまった時、慌てて取り繕うとして余計に相手を不快にさせないように気をつけないといけません。
テストでも設問を一通り見渡して、回答しやすそうな問題からとりかかることで、確実に得点を重ねていく方法が推奨されています。
一旦緩めて緊張をほぐし、計画を立てて焦らず取り組むようにしたいものです。
[参考]
十八史略 乱民を治むるは、乱縄を治むるが如し(1) – 寡黙堂ひとりごと

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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