蛙鳴蝉噪
―蛙鳴蝉噪―
- [原文](平淮西碑評)
- 段文昌以駢四儷六蛙鳴蝉噪之音、易鈞天之奏。
- [書き下し文]
- 段文昌(だんぶんしょう)駢四儷六(べんしれいろく)に蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)の音を以て、鈞天(きんてん)の奏に易(か)う。
- [原文の語訳]
- 段文昌は駢四儷六(四字句と六字句の対句を用いる古代中国の修辞的な文体)に蛙や蝉の鳴きわめくような騒々しい対句を用いることで、天上で演奏されるような音楽を変えてしまった。
- [解釈]
- せっかく定石の書式を使っているのに、無駄な表現や内容の乏しい対句を用いたことで、駄作になってしまったということで、ごちゃごちゃしてるだけで中身のない乱文や議論ということになります。
- 定型文やフォーマット書式がありながら、余計なことを書くことで本来伝えなければいけないことが伝わらない、回りくどい表現で途中で読む気が失せてしまう書面ということです。
- 会合でも、レジュメや資料がありながら、出席者が議題に沿わない好き勝手なことを言って、収拾がつかなくなり、結果としてせっかくの各人の貴重な時間を無駄にしてしまうことになります。
- 人の話を遮ってまで関係ないことを発言する人がいますし、祝辞やスピーチで本題になかなか入らないで場を白けさせる人もいます。
- メールや論文でも最初に結論を書いておくと、読み手にとってもありがたいと言います。
- せっかくの機会だからと何でも詰め込みすぎないように注意することが必要です。蛇足になってないかチェックすることが大事です。
- [参考]
- 蛙鳴蝉噪:ことばの部屋
[人を動かす名言名句集―21世紀に生きる]
平成28年(2016年)9月1日からから平成29年(207年)6月15日までの今日の一言は「人を動かす名言名句集―21世紀に生きる」からの一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
[中国古典一日一言]
平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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