「オール電化の家では、子どもが火の危険性を知らずに育つ可能性がある」とか、停電の時にろうそくなど非常用の灯りを用意してない場合があるという話を聞いたことがあります。
生活環境下において未体験ゾーンはそれぞれですね。
下の話を一読して、そういえば長男坊TKCが地下鉄を利用して徳重の公園まででかけるという授業が先月下旬にあったそうです。
切符の買い方や乗り方を教える授業なんだなと思ったら切符は先生が購入したそうです。
今はどうか知らないが、三十数年前、北海道の利尻島を旅した時に聞いた話だ。人も車もほとんど通らないのに島に信号機が設置されているのは「子どもたちのためです」と。
つまり、本土に渡った時に戸惑わないための学習用だという。本で学んで頭では理解できる。だが、初めて島外に出た時、信号機の色にドキドキしながら渡る姿は何ともかわいそうだ。ちなみに都城など諸県地方の方言で「かわいそう」のことを「ぐらしか」という。
JR九州のICカード乗車券「SUGOCA(スゴカ)」が九州7県のうち本県だけ導入されず、すっかり置き去りにされた格好になった。県からの導入を求める声に対してJR九州は「今のところ導入の予定はない」とすげない態度だ。
JR九州側にも事情がある。各県主要駅の1日の平均乗車客数を比較すると悄然(しょうぜん)となる。福岡の博多駅は別格として宮崎駅は鹿児島中央駅の4分の1、大分駅の3分の1に満たない。スゴカ、自動改札機の導入にはコストがかかり、費用対効果の壁が立ちはだかる。
このごろ、東京出張のたびに御(お)上(のぼ)りさんという言葉が身に染みる。切符を買い、駅の改札口を抜けようにも、ICカード乗車券専用改札が主流で、右顧(うこ)左(さ)眄(べん)するばかり。いっそのこと「切符の方はこちら」と案内板を掲げてもらいたい。
ここは利尻流に考えたい。宮崎空港駅―宮崎駅間だけでもスゴカが使えれば本県の子どもたちが「こんなものか」と体験できる。実現すれば「ぐらしか」が「すごか」になる上、県外からのビジネスマンや観光客の「まさか」も少しは解消する。
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