人は流水に鑑みるなくして、止水に鑑みる
―人莫鑑於流水、而鑑於止水―
- [原文](荘子 内篇 徳充符篇 第五)
- 仲尼曰、人莫鑑於流水、而鑑於止水、唯止能止衆止。
- [書き下し文]
- 仲尼曰く人は流水に鑑(かんが)みるなくして止水(しすい)に鑑みる。唯(ただ)止(し)のみ能(よ)く衆止(しゅうし)を止(とど)む。
- [原文の語訳]
- 孔子が言う、人は誰も流れる水に真影(実物そのままの姿)が映らないから鑑とはしないで静止した水に自分を映してみる。そうした、ただ止水のような静かな心をもっていれば世間一般の真の姿をとらえることができる。
- [解釈]
- 明鏡止水
- 動揺している時は心を落ち着かせて冷静に。客観的視点で。
- 定点観測することで見えてくること、違いに気づけることがあります。
- 情報が氾濫する現代、情報に流されることないように自分のアンテナをきちんと立てておきましょう。
- 波静かな湖でさえ、水辺を覗きこむと、わずかな波風でも自分の顔が歪んでしまいますが、そんな時でも遠く湖全体を見れば湖面に映る景色はそんなに歪んでは見えないものです。全体・大局観を見る余裕を持ちましょう。
- [参考]
- 明鏡止水・・・荘子
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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