呉下の阿蒙に非ず
―非呉下阿蒙―
- [原文](三国志 呉書九 三國志五十四 周瑜魯肅呂蒙傳第九)
- 粛拊蒙背曰、「吾謂大弟但有武略耳。至於今者、學識英博、非復呉下阿蒙。」蒙曰「士別三日、即更刮目相待。」
- [書き下し文]
- 粛、蒙の背を拊(う)ちて曰く、「吾れ謂(おも)えらく、大弟(たいてい)但だ武略有るのみと。今に至りて、學識英博、復た呉下の阿蒙に非ず」と。蒙曰く、「士別れて三日なれば、即ち更に刮目(かつもく)して相待つべし」と。
- [原文の語訳]
- 魯粛が呂蒙の背中を軽くたたいて言った。「私は君が、いまだ武勇一辺倒の人だと思っていたが、今では学識も豊かになり、昔の呉の蒙君とは見違えるようだ。」すると呂蒙が応えて言った。「士たる者は、別れて三日もすれば大いに成長しているものであって、次に会う時には目をこすって迎えねばなりません」
- [解釈]
- 見違えたよ。それくらいの成長ぶりだ。
- 「呉下阿蒙」は「武勇一辺倒だけが取り柄の呂蒙」という意味で、一文は「呉下阿蒙と呼ばれていた頃とは別人だ」と。
- 呂蒙は孫権が治めたの呉の武将、武勇で名が知られていましたが、孫権から「将軍は武勇だけではなく学識もなければいけない」と言われたことで一念発起して勉学に励み、やがて智将としても名を馳せました。
- 大人になってからでも勉強することで見違えるように成長できるということ。誰にでも伸びしろはあるはずです。いくつになっても「 最近の成長ぶりには目を見張るものがある」と言われたいですね。
- よく言う「いつまでも子どもと思っていたら…」や「いつの間にか立派になって」がそうですね。
- 今日の一文に続く呂蒙が応えて言った「刮目相待」という言葉も取り上げられることがあります。
- [参考]
- 呉下阿蒙 – 四字熟語の研究 Four-Character Idioms
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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