「楽しい時間はあっという間に過ぎる」花初多風雨、人生足別離

花発けば風雨多く、人生別離足る

―花初多風雨、人生足別離―

[原文](唐詩選 勧酒 于武陵)
勧君金屈巵、満酌不須辞花初多風雨、人生足別離
[書き下し文]
君に勧む金屈巵(きんくつし)、満酌辞するを須(もち)いず花発(ひら)けば風雨多く、人生別離(べつり)足る
[原文の語訳]
君に黄金の盃を勧める、杯になみなみと注ぐが遠慮はするな、花は咲いても、とかく風雨が多くて散るように、人生には別れがつきものだ
[解釈]
井伏鱒二の訳詩集「厄除け詩集」に収録された訳詩が有名「サヨナラ」ダケガジンセイダ
花が咲いても風雨で散らされるように物事には邪魔が起こりやすく、時に望んでもいないのに離れ離れにされてしまうものです。
美しい花を咲かせる期間は短いように、人生の中で楽しい時間は短くて、あっという間に過ぎる。だから遠慮などせず、花見や宴会など酒を酌み交わして今しかない時間を満喫しようじゃないですか。
スポーツでいうなら球技がそんな感じではないでしょうか。ボールに触れるタイミングは一瞬です。その瞬間的な場面で最高のパフォーマンスを出せることができれば快心ではないでしょうか。
[参考]
于武陵 勧酒 詩詞世界 碇豊長の詩詞 漢詩 白楽天 yuwuling
于武陵:勧酒 – Web漢文大系

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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