「始めちょろちょろ中ぱっぱ」始如処女、後如脱兎

始めは処女の如く、後には脱兎の如し

―始如処女、後如脱兎―

[原文](孫子 九地篇 第十一)
始如処女、敵人開戸、後如脱兎、敵不及拒。
[書き下し文]
始めは処女の如く、敵人戸を開くや、後は脱兎の如く、敵は拒ぐに及ばず。
[原文の語訳]
はじめのうちは少女のように物静かにし、敵は(油断して)門戸を開くであろう、後には逃げる兎のように激しく攻撃すると、敵は防ぐこともできない。
[解釈]
戦意なしと思わせて、相手の油断を誘ってから反転して一気に叩く。
はじめは物静かに様子見をし、いったん決心がついたら網から逃げ出すうさぎのように速やかに断行を。
資金が潤沢な大手企業ならともかく、一般的には事前調査はしっかりしておいた上で、最初はやや控え目に販売を開始し、順調に売上を伸ばし、当面のシェア争いで優位と判断したら、製造量とともに販促活動を増強して一気にシェア拡大していくのです。
運動をするにでも、最初はウォーミングアップをしっかり行い、ゆっくりと体を温めここぞというところで力を発揮することで、負荷なく力をだせるのです。
自動車でもいきなりアクセル全開だと急加速でハンドル操作を誤ったりしてしまいます。スロースタートからトップスピードにしていくのが負担がすくないのです。
始めちょろちょろ中ぱっぱ赤子泣くとも蓋取るな(はじめのうちは火を弱くし、中ごろからは火を強め。途中で蓋を取ってはいけない)」は、ご飯の上手な炊き方をいったものです。決断したら機会を逃さず、ブレずに突き進む気持ちも大事です。
[参考]
「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!:「初めは処女の如く、後は脱兎の如し」(孫子)

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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