「困ったときや苦しい時はお互い様 」呉越同舟

呉越同舟

―呉越同舟―

[原文](孫子 九地)
夫呉人与越人相悪也、当其同舟而済而遇風、其相救也、如左右手。
[書き下し文]
それ呉人と越人は相悪むも、其の舟を同じくして済(わた)りて、風に遇ふに当たりては、其の相救(あいすく)ふこと、左右の手の如し。
[原文の語訳]
呉人と越人はとても仲が悪いが、たまたま川を渡るため同じ船に乗り合わせた際に、突風にあって船が転覆しそうになったときには、まるで左右の手のように協力し、危機を乗り越えるものである。
[解釈]
仲の悪い者同士や敵味方が、同じ場所や境遇にいること。本来は、仲の悪い者同士でも同じ災難や利害が一致すれば、協力したり助け合ったりするという故事から
景気が悪い時期には同業者同士で価格競争など疲弊するだけの方針でしのぎを削るだけではなく、手を取り合って協力し業界を盛り上げるというのが相当すると考えます。
スポーツなどの代表選手もそうですね。普段は敵同士でも、一致団結して日の丸を背負って戦う。「負けられない戦い」というのは、まさに孫子の「死地」の状況。
普段は仲が悪くても「困ったときや苦しい時はお互い様」という寛容な心も必要ですよね。
[参考]
呉越同舟:原文・書き下し文・意味 – Web漢文大系

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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