「誰も知らないということはない 」天知、地知、子知、我知

天知る、地知る、子知る、我知る

―天知、地知、子知、我知―

[原文](十八史記)
天知、地知、子知、我知
[書き下し文]
天知る、地知る、子知る、我知る
[原文の語訳]
天が知っているし、地が知っている。あなたも知っているし、私も知っている(誰も知らないことはない)。
[解釈]
後漢書 楊震伝では「天知、神知、我知、子知」となっています。
密会の場における贈物(賄賂)に関する二人のやりとり。「このことは二人しか知らないのだから」という贈り側の王密に対し、受け取る側だった楊震が「四知」を説いて拒否したというもの。
悪事はいつか漏れるものです。「壁に耳あり障子に目あり」です。
何事も「自分は知っている」のだから「誰も知らない」ということはないのです。悪さをしようとした時に「誰も見てない」というのも同じです。さらに「誰も知らないところで神頼みをしている」のは、神様はいると何より認めているのです。
他者の目を意識できれば、人はめったなことはできないはずですし、信念に従って突き進むにしても「他者の目」を意識できなければ独善となってしまうのです。
この言葉を肝に銘じていると悪事はもちろん、匿名投稿も安易にできなくなりますよね。
[参考]
天知る、地知る、我知る、子知る:原文・書き下し文・意味 – Web漢文大系
【四知】(しち)
四知 ~天知ル地知る我知ル人知ル~

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

コメント受付中です どなたでもコメントできますがスパム対策を施しています

タイトルとURLをコピーしました