羝羊、藩に触れてその角に苦しむ
―羝羊触藩苦其角―
- [原文](易経 雷天大壮)
- 九三、小人用壮、君子用罔。貞厲。羝羊触藩苦其角。
- [書き下し文]
- 九三、小人は壮を用い、君子は罔(もう)を用う。貞なれども厲(あやう)し。羝羊(ていよう)藩(まがき)に触れてその角を贏(くるし)ましむ。
- [原文の語訳]
- 小人ほど勢いに乗じて妄進しようとする。君子は無をもってする。羝羊(おひつじ)が角ふりたててひた走る果(結果)は、藩(かき)に引っかかって動きが取れないというようなことになる。
- [解釈]
- できる人は勢いがあっても自抑することができるが、小人は勢いに乗じて突き進んで失敗してしまうという猪突猛進への戒めです。
- 動きに余裕があれば回避するにも動きが取れやすいですが、一直線に全力疾走していると障害物があっても避けづらいですし止まることもままならなくなります。
- 深追いしすぎて気がついたら身動きがとれないという注意喚起です。
- 警戒心が強い人や用心深い人は、こういったところでは性格がプラスに働きそうですし、常に一歩下がっていると、視野が広くて先にある障害も見えるのではないでしょうか。
- 民意を得て多くの候補者が当選したけれど、勢いだけで教育など下準備のもろくにしていなかったので、後が大変だった例がありますね。そんな無責任なトップや組織は困りものです。
- [参考]
- 羝羊、藩に触れてその角に苦しむ:原文・書き下し文・画像 言葉の散歩道151 | ナオンの言葉の散歩道
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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