「感情に任せて暴走しない」感慨殺身者易、従容就義者難

感慨して身を殺すは易く、従容として義に就くは難し

―感慨殺身者易、従容就義者難―

[原文](近思録 程伊川・遺書)
感慨殺身者易、従容就義者難
[書き下し文]
感慨して身を殺すは易く、従容(しょうよう)として義に就くは難し
[原文の語訳]
一時の感情にかられて死を選ぶのはまだ易しい。難しいのはゆったりと落ち着いて正しい道を踏み行なうことである
[解釈]
人は感情が高ぶると何をしでかすかわかりません。残念ながらそこで死を選んでしまう人もいるのです。そういった感情を抑えてすべきことをしっかりするというのは難しいことです。
「身を殺す」は死を選ぶまでいかなくても「自制心を失う」「正気を失う」「身を滅ぼす」とも受け取れそうです。
調子が良ければ勢いに任せてイケイケドンドンとなりがちで、それを抑えて、まずはすべきことを確実にこなしていかなければいけません。
野球でも大量得点が入り点差が開くと強振したくなるところですが、こういった時にでも監督は、例えば送りバントでランナーを進めたり、細かくつなぐバッティングなど、チーム本来の野球を忘れないようにしなければいけません。
業績が好調になると手広くしたくなりますが、原点に立ち返り、会社の存在意義を再確認して、足元をきっちり固める ことを忘れてはいけないですね。
[参考]
感慨して身を殺すは易く、従容として義に就くは難し:原文・書き下し文・意解 言葉の散歩道88 | ナオンの言葉の散歩道

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

コメント受付中です どなたでもコメントできますがスパム対策を施しています

タイトルとURLをコピーしました