「慌てふためくことなく一息つく」熱閙中着一冷眼、便省許多

熱閙の中に一冷眼を着くれば、便ち許多の苦心思を省く

―熱閙中着一冷眼、便省許多―

[原文](菜根譚 後集)
熱閙中着一冷眼、便省許多。冷落処存一熱心、便得許多真趣味。
[書き下し文]
熱閙(ねつとう)の中に一(いつ)の冷眼を着くれば、便(すなわ)ち許多の苦心思を省く。冷落(れいらく)の処に一の熱心を存(そん)せば、便ち許多の真の趣味を得る。
[原文の語訳]
忙しさに忙殺されている時に、冷静な目で物事を見ることができれば、辛い思いをしなくて済む。。意気消沈している時に、情熱をもって物事に取り組むことができれば、醍醐味を味わえるだろう。
[解釈]
忙しさに周りが見えづらい時ほど、一息いれることで冷静になり余裕をもてるようになるものです。やる気がない時に、なにか一つでも熱中しようというものがあると、集中して取り組むことができたり、本質を理解することができるかもしれません。
バタバタしてる時こそ沈着冷静な判断をしなければミスを犯してしまいかねません。
景気や調子が悪くなると、組織はあれもこれもと策を講じて手を広げがちですが、周りも同様にあれこれと手を打ってくることで、共倒れとなる危険性があります。こういう時は組織の強みや経営理念をしっかり貫き磨きをかけることで生き残っていくのです。
同様に、そういう調子が悪い時こそ、どっしりと構えたトップやリーダーの姿や熱い思いが組織の推進力や営業力に比例してくるのです。
[参考]
熱鬧の中に一冷眼を着くれば、便ち許多の苦心思を省く:原文・書き下し文・画像 | ナオンの言葉の散歩道
菜根譚 超訳:■後集58項

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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