「自分との勝負に勝てるように」自勝者強

自ら勝つ者は強し

―自勝者強―

[原文](老子 第三十三章)
知人者智、自知者明。勝人者有力、自勝者強
[書き下し文]
人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり。人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し
[原文の語訳]
人を知る者は智者で、自分を知る者こそ明知の人である。力がある者は人に勝つが、自分に勝つ者こそが強者である
[解釈]
自分を知って、自分に勝つ人こそ、他人より優れているということです。
「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」という言葉もあります。
アスリートは1位になるために相手を研究し、勝ることを目標に練習に工夫を重ね、それによって力をつけた人が強者となりますが、その先は記録など未知の世界への挑戦となります。そうなると相手は自分自身「自分との勝負」となります。どこまで自分と戦えるかが鍵となるのです。
マラソンでも独走態勢となると「あとは自分との勝負、タイムをどこまで伸ばせるか」と実況でよく言われていますね。
普段の生活の中でも、自分にとってやりたくないことだったり面倒なことをさっさと片付けることができると後が楽になります。そこで「やりたくないけどしなければいけない」ことの優先順位をしっかりと意識して実行していけるようにしたいものです。
「これをすることで周りにどんな影響を及ぼすか」から、さらに一歩進んで「それによって自分がどうなるか」とともに、「相手に打ち勝った」自分は今度は「自分を相手にどこで満足するか」を常に考えるようにしたいですね。
お客さんに喜んでもらうことで商売が繁盛する、ライバルよりも高いシェア率を確保しても、そこで満足するのではなく今度は圧倒的シェアを確保するためにどうするべきか考えて実行する。となるわけです。
[参考]
人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり。人に勝つ者は力あり、自らに勝つ者こそ強し。:世外桃源:So-netブログ

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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