「集中しすぎて逸脱していないか」則明所蔽矣

則ち明の蔽わるる所なり

―則明所蔽矣―

[原文](淮南子 説林訓)
逐獸者目不見太山。嗜慾在外、則明所蔽矣
[書き下し文]
獣を逐う者は目に太山を見ず。嗜欲(しよく)外に在れば、則ち明蔽(おお)わるる所あり
[原文の語訳]
獣を追う者は泰山が目に入らない。嗜欲が外部を向いていると、その者の持つ聡明さは覆われてしまうものである
[解釈]
目先の利益に囚われていると、良心を忘れて道理を見失ってしまうということです。
目の前のことに集中することは大事ですが、集中しすぎて気づかないうちに道を外したり偏向しているかもしれません。時には少し距離をおいて、間違っていないか、ズレていっていないか確認する必要があります。
欲が勝ると深追いしすぎる傾向があります。ギャンブルで負けかこんだからといって、資金を他所から借りるなんてことがあってはいけません。
戦争やテロだけでなく、身近にも正義を主張しているのに、自身は道理に反しているということもよく見かける光景です。
「目的のためなら手段を選ばない」としても、節度や道理はわきまえないといけませんね。
自らの理想実現しか興味がなく、戒言諫言を述べる者は遠ざけてしまうようなトップには困りものです。
[参考]
『逐獸者目不見太山。。鹿を逐う者は山を見ず。。』 ( その他災害 ) – あとり&るりちゃんのおへや+仁くん – Yahoo!ブログ

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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