「減らすと楽になる」多則惑

多ければすなわち惑う

―多則惑―

[原文](老子 第二十二章)
少則得、多則惑
[書き下し文]
少なければ則ち得、多ければすなわち惑う
[原文の語訳]
少ない得ることができるが、多いと迷う
[解釈]
選択肢が多いとどれにしようか迷ってしまいますね。迷う時間はもったいないですよね。
学問をすることで知識が多くなると、時に豊富な判断材料や思想が災いして迷いが生じるということにもなります。最良な判断をしようとして長考することも増えてきます。できる人は知識豊富であって即断即決できるのです。
少なければ少ないなりの楽しみや工夫がありますが、多いと有りがたみや工夫することを忘れがちになります。
メニューでも品目が多いと目移りして悩む時間が発生することで、お客さんもお店側貴重な時間を浪費してしまっていることがあります。繁盛しているお店では、昼のピーク時には限定ランチなど選択肢をわざと狭める工夫も必要かもしれません。
組織でも人が増えればそれだけ人事も統率も難しくなってきます。物も多くなると置き場所に困ったり、管理するのが大変だったりしますね。
「やりたいこと」と「すべきこと」「しなくてはいけないこと」をきちんと仕分けし、さらに優先順位をつけることで、効率的な答えを得ることができるのです。
[参考]
少なければ則ち得、多ければ則ち惑う(すくなければすなわちえ、おおければすなわちまどう):座右の銘にしたいことわざ辞典【公式】

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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