「不安増減は心の持ちよう」見怪不怪、其怪自壞

怪しきを見て怪しまざれば、怪しみ却って破る

―見怪不怪、其怪自壞―

[原文](夷堅志 巻二)
見怪不怪、其怪自壞
[書き下し文]
怪しきを見て怪しまざれば、怪しみ却って破る
[原文の語訳]
怪しいものを見ても怪しんだりしなければ、その怪しさは自然と消えてなくなる
[解釈]
怪しいからといって慌てたりせず、騒がず冷静にしていれば、それらは勝手に消えてなくなるということです。変に騒ぎ立てると不安は的中しかねないということです。
単なる草木でも、心の持ちようで幽霊や心霊現象に見えたりするものです。また信じる気がなければ気にかけることもありません。疑心暗鬼もその発端は誤解だったり聞き違いだったりと案外単純だったりします。
不安や不吉な予感がした時こそ冷静になってみると、原因が分かったり、そもそも不安視することはなかったと気づくことができるということです。
あまり深入りすると混乱を招くこともあります。時には余計な詮索や想像力を働かせないことも必要かもしれません。
相手を警戒しすぎて萎縮すると相手のペースに飲み込まれてしまいます。無駄に敬語を使いすぎると相手にあらぬ疑惑を沸き立たせてしまいます。
どうしようどうしようと悩み始めると不安要素は増大する一方です。そんなときは開き直ったり、大胆に切り捨てる勇気も必要です。
[参考]
◆「見怪不怪、其怪自壊」:洪邁『夷堅志』(夷堅三志己)巻二◆:IKAEBITAKOSUIKA

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