他人の商度、人の意の如きは少なし
―他人商度、少如人意―
- [原文](三国志 魏書 張魯伝)
- 他人商度、少如人意。
- [書き下し文]
- 他人の商度(しょうたく)、人の意の如きは少なし。
- [原文の語訳]
- 他人の判断と、自分の考えが同じということは少ないものだ。
- [解釈]
- 他人の判断基準と自分の基準とが同一ということは少ないということです。
- 曹操は張魯のいる涼州は攻め入るのは容易と聞き、そのつもりで攻め入ったところ、とても容易に攻めきれる場所ではなかったと嘆いたということです。
- 「見ると聞くとでは大違い」「百聞は一見に如かず」です。人の話や噂を鵜呑みにしてはいけません。
- 幸せの満足度でも人それぞれですよね。いくら持っていたらお金持ち、どこから高層ビルなのかも基準は曖昧です。
- 量の多少を訊ねられても「人それぞれですから」というしかありません。ご飯の大盛りやデカ盛りもその人しだいです。それは味覚にも言えることです。テレビでのスタジオ試食でさえ数人の中で口に合う合わないが出るわけですから。
- 「やってるから。大丈夫」と言われて、どこまでやってくれているか分かりません。ひょっとしたら、ひと言、声をかけただけで万全と思いこんでいるかもしれません。
- 現場をしっかり見て判断したいものですし、誤った情報に踊らされて痛い目に遭わないよう、情報はできるだけ発信元を確認する必要があります。
- また、相手の基準を知ることも大事です。相手が「これだけあれば充分な数」がわかれば、それを上回る数量を用意することで優位に立つことができます。
- [参考]
- 中國哲學書電子化計劃字典
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