人家に善く鼠を捕らうる狗盜が有るが如く
―如人家有盜狗而善捕鼠―
- [原文](三国志 魏書 曹爽伝)
- 我之有斐、譬如人家有盜狗而善捕鼠、盜雖有小損、而完我囊貯。
- [書き下し文]
- 我にこれ(丁)斐有るは、譬(たと)えば人家に善く鼠を捕らうる狗盜(くとう)が有るが如く、盜に小損が有ると雖(いえど)も、なんじ我の囊貯を完(まっと)うする
- [原文の語訳]
- 自分にとって丁斐がいるのは、例えば家に鼠を捕まえるのが上手なこそ泥がいるようなもの、盗まれて小さな損害がでるものの、自分の袋の中の物はしっかり守ってくれる。
- [解釈]
- 小さな悪さはするが、大事なものを守ってくれる存在ということです。
- 曹操は丁斐が清廉でなくたびたび罪を犯していることは承知のうえで、それでも自分にとって大切な役割を果たしてくれる人物だから放免をし側に置いていると言ったそうです。囊貯とあるので懐刀といった存在だったのでしょうか。
- 小事を捨て大事を取るを人物に当てはめています。多少の素行の悪さを補うだけの能力をもっている部下に対し、上司も多少は目を瞑ることがあります。部下はそれに甘んじ驕ることなく、絞めるところはしっかり絞め、大事な場面ではしっかりと成果を上げなければいけません。
- [参考]
- 中國哲學書電子化計劃字典
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