「疑いは不安から。解消にはコミュニケーションが大事」疑心生暗鬼

疑心、暗鬼を生ず

―疑心生暗鬼―

[原文](列子 列子杲斎口義 説符篇)
此章猶諺言。諺曰、疑心生暗鬼也。心有所疑、其人雖不竊鉞、而我以疑心視之、則其件件皆可疑。
[書き下し文]
此の章は猶(な)お諺言(げんげん)のごとし。諺に曰く、疑心、暗鬼を生ず、と。心疑う所有れば、其の人鉞を窃まずと雖(いえど)も、我疑心を以て之を視(み)れば、則ち其の件件(けんけん)皆疑う可(べ)し。
[原文の語訳]
この章はことわざで言うところの「疑心暗鬼を生ず」というものである。疑う心があれば、たとえその人が斧など盗んでいなくとも、自分が疑う心を持って見ることで、その一々すべてがみな疑わしくなる。
[解釈]
心に疑うところがあれば、種々の恐ろしい妄想が生ずる。一度疑い出すと、何でもない事まで信じられなくなり、恐ろしく感じられること
だからといって、なんでも信じ込んで疑わないでいると騙されたり洗脳される危険もあります。
社会は信用と信頼で成り立っています。用心することは大事ですが過ぎたるは及ばざるが如しにならない程度に、自分がそう思っていることは本当にそうなのか、時々は検証・分析してみましょう。
誤解から不安になる
不安を抱いていると疑心暗鬼になりやすいと言われています。そういう時は人との繋がり(コミュニケーション)を確認することで払拭できるそうですので、なかなか実践するのは難しいですが誰かに相談してみることで不安が癒やされるかもしれません。
最近、就職活動で会社訪問や面接の際に、会社側から「○○はしても(又はしなくても)大丈夫」と言われて、就活生が 「実は試されてるんじゃないか」 と疑心暗鬼になるケースがあるそうです。こういう場合、そういった意図がないのであれば、安心させるひとことをかけてあげることでコミュニケーションをとることが大事ですね。
[参考]
疑心、暗鬼を生ず:原文・書き下し文・意解 言葉の散歩道140 | ナオンの言葉の散歩道
か ん ぶ ん! 疑心暗鬼を生ず(列子 説符篇)

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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