「耳が痛いかもしれないけれど」諍臣必諌其漸

諍臣は必ずその漸を諌む

―諍臣必諌其漸―

[原文](貞観政要 第八章)
所以諍臣必諌其漸、及其滿盈、無所復諫。
[書き下し文]
所以に諍臣(そうしん)は必ずその漸(ぜん)を諌む。其の満盈に及びては、復た諌むる所無し、と。
[原文の語訳]
したがって過失を諌める臣下は必ずその兆しの段階で進言する。贅沢が頂点に達してしまってはもはや諌める余地がないから、と。
[解釈]
贅沢をし始めたら際限がない。トップにその兆しがみえたらならば、小事が大事にならないうちに部下はいち早く忠告するべき。
トップへの進言は気になったらすぐにでも
業績が好調でも、いつかは下降へ向かいます。そんな時にいち早く変化の気配を感じて、満足慢心しているトップに対して更なる改善を求める側近がいると企業としても心強いですよね。ただし、その側近がただの評論家ではなく、提案もしてくれるできる人であって欲しいものです。
業績が好調なときに変化を求める意見はトップには疎ましく感じるかもしれません。保身に走る人は、そういう時は気がついても遠ざけられることを恐れて忠告しないものです。たとえトップに疎ましがられても、勇気と粘り強さを持ち、トップを納得させるだけの提案をきちんと伝えることができる人がいてほしいものです。
なお、せっかく大切な部下がいても、それに耳を貸さないトップでは本末転倒です。できる人の中には、忠告を聞き入れらない場合は、退職や転職してしまう場合があります。トップも常に「自分は組織の中で一番劣る」という意識があれば、忠告は受け入れられるはずです。
[参考]

<dd智の館2 貞観政要

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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