「飴と鞭をバランスよく」治国之道在乎寛猛得中

国を治むるの道は寛猛中を得るに在り

―治国之道在乎寛猛得中―

[原文](宋名臣言行録 呂蒙正)
治国之道在乎寛猛得中。寛則政令不成、猛則民无所措手足。
[書き下し文]
国を治むるの道は寛猛中(かんもうちゅう)を得(う)るに在り。寛なれば政令成らず、猛なれば民、手足を措くなし、天下を有(たも)つ者は、これを慎まざるべけんや
[原文の語訳]
国を治めるには、寛(ゆるやか)と猛(きびしさ)を使い分けることにある。ゆるすぎると規律が保たれず、厳しすぎると束縛してしまう。安定した政治をするにはこれらに偏らず、時に使い分ける必要がある。
[解釈]
飴と鞭。寛大さと厳しさを程よく使い分けましょう
これは対人ではなく、社会としてということですね。相手によってとなると、たちまち規律が保てなくなります。
一方で寛大だからと好き勝手にしたり非道徳的な言動をする人が出現するから、仕方なしに法によって規律を整えなくてはいけなくなっているのが歴史です。そしてその法をあえて掻い潜ったり、侵す人がまた出現するから、より厳しくならざるをえない。堂々巡りですね。その煽りを受けるのがその他大勢の真面目な人たちなんですよね。本当はルールを作る必要がない環境になるのが良いのでしょうが。
また、自分の中でも完璧といい加減をバランスを考えることが必要です。「完璧」は達成したことへの満足感とともに、達成できなかった時の不満や怒りも出てくる諸刃の剣なのです。「すべて完璧」でなく、ある程度「いい加減」でもよいというような、考え方に余裕がないと疲れちゃいますよね。
[参考]
国を治むるの道は寛猛中を得るに在り

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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