「数や腕力、地位で圧倒するのは非道」兵者凶器也、争者逆徳也

兵は凶器なり、争いは逆徳なり

―兵者凶器也、争者逆徳也―

[原文](尉繚子 武議第八)
兵者凶器也、争者逆徳也
[書き下し文]
兵は凶器なり、争いは逆徳なり
[原文の語訳]
武器はしょせん人殺しの道具であり、戦いは徳に反する行為である
[解釈]
紛争の解決は政治、外交によって行なわれるべきで、武器による解決は最低の策という政治優先を説いています。
いつも喧嘩腰な態度では穏便に解決することなど到底難しいですね。
DVやパワハラが道徳に反する行為なのは明確です。
「人格があれば才能はさらに評価される(徳者才之主、才者徳之奴)」(菜根譚)にも通じるのではないでしょうか。安定した政治や外交力がしっかりした上で、余力を最後の手段用として武力増強に注ぐ。そこまでできると相手に付け入る隙を与えないと考えます。また政治の支配下に軍事力をおき、暴走させないように統制しておく必要がありますね。
組織でいえば、商品知識や社内教育をしっかりした上で社員の増強や新製品の投入をしないと、裏目に出てしまう可能性があります。
政治に世界でも数字の原理でむりやり押し通そうとしたが、武器となる議員の人選方法を間違えて、とんでもない議員が誕生してあとでしっぺ返しを食らうというケースがあります。得てしてそういうとき、トップは尻尾切りをして自分は知らん顔をするのが常ですが、それも支持してもらった有権者に対した徳に反する行為ですね。
[参考]
勝つ兵法、負けない兵法:リーダーのための戦略戦術と危機管理とは – 守屋洋 – Google ブックス

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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