「独りの時の行いが人格形成につながる」小人閑居為不善

小人閑居して不善を為す

―小人閑居為不善―

[原文](大学 伝六章)
君子必慎其独也、小人閑居為不善。無所不至。
[書き下し文]
故に君子は必ずその独りを慎むなり、小人閑居して不善を為す。至らざる所なし。
[原文の語訳]
君子は独りでいる時に必ず慎み深くするが、つまらない小人は他人の目がないと悪事に手を染めてしまう。ここまでという限度が無くなってしまう。
[解釈]
つまらない人間は、人目がないと、ろくなことをしないという諫言。
地元で「みんな見てるよ」という防犯ステッカーが配布されたり、東京でも歌舞伎役者で鋭い眼差しを模したステッカーが門扉に貼ってあるのを見かけます。これらが防犯に一役買ったという事例があります。誰かに見られているという意識があると、なかなか悪事はできないものです。
同様に宅配業者もに日中にヘッドライトを点灯するという取り組みがなされ、ドライバーの交通安全の意識向上につながったというケースもありましたね。
できる人は誰も見ていないところで陰徳を積んでいるのです。人目がないところでやっている行動は、誰にも注意を受けることがないので繰り返され、いつしか癖になって、人前でも気が付かないところで自然と出てしまうことがあります。独りの時の行いが人格形成につながるのです。
[参考]
『大学』の名言5:小人閑居して不善を為す
小人閑居して不善を為す – . らいちゃんの家庭菜園日記

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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