友と交わるには、すべからく三分の侠気を帯ぶべし
―交友須帯三分侠気―
- [原文](菜根譚 前集十五)
- 交友須帯三分侠気。作人要存一点素心。
- [書き下し文]
- 友と交わるには、すべからく三分の侠気を帯ぶべし。人と作(な)りは、一点の素心を存するを要す。
- [原文の語訳]
- 友人とは三分の侠気をもって交わり、人間としては、純粋な心を失わずに生きるべきである。
- [解釈]
- 男気というのは「弱きを助け強きを挫く」くらいの気性に富んでなければならないでしょうが、友人を助けるにも無理をして共倒れにならないように注意が必要です。また、あまりに肩入れし過ぎると相手にとっても負担になってしまう可能性もあります。
- 相手は自分の鏡でもあります。自分に男気がなければ相手も同様にもってくれません。そんな者同士では友人関係が充実することはありえないですよね。互いに持ちつ持たれつな関係が良好なのです。
- 私利私欲、利害損得の打算によってだけで人と付き合うのではなく、ある程度は損得関係ない狭義心による純粋な気持ちをもって付き合うことも必要です。そういう意識の中から、思わぬ新たな成長の糧を得られることがあるのです。
- 論語にも「三人で連れ立って歩けば、必ず自分の師を見つけることができる。善い仲間を選んで、その善い行動を見習い、悪しき仲間を見れば、その悪い行動を改めるからである。」とあります。ここにも損得関係なく純真な心で「どんな人をも師と見る癖」をもつ理由が説かれています。ただし、悪しき行動を反面教師とするところには男気が必要です。
- 組織外からトップに近づく人が心からトップの考えに賛同しているわけではなく、利害損得ばかりを計算する人で、さらにトップがそれに気づかず調子に乗せられると、手のひらを返されたときに組織としての損害が計り知れないことになる危険性がありますね。
- [参考]
- 交友須帯三分侠気
- 菜根譚・前集 3
- 誠之館所蔵品 清浦奎吾書 七言絶句「慰劬演来」
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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