「非力を認識する謙虚さも持って」猶蟷螂之怒臂以当車軼

蟷螂の臂を怒らして、以って車軼に当たるがごとし

―猶蟷螂之怒臂以当車軼―

[原文](荘子)
猶蟷螂之怒臂以当車軼
[書き下し文]
蟷螂(とうろう)の臂(ひじ)を怒らして、以って車軼(しゃてつ)に当たるがごとし
[原文の語訳]
カマカリが前足を振り上げ、車の輪を打とうとした
[解釈]
「蟷螂の斧」の語源。自分の弱さをかえりみず強敵に挑むこと。はかない抵抗のたとえとされています。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」(孫子)と真逆をいく無謀さです。
肯定的な考えとすれば、非力で負け戦とわかっていても、時に強敵に捨て身の覚悟で立ち向かわないといけないこともあるし、場合によっては一発逆転ということも起こりえます。
「非力なのに力がある」と勘違いしてしまうのが問題です。非力さを認識していれば強い相手に対しても工夫をもって挑むこともしますが、力を過信し過ぎると真っ向勝負になったり、隙をつくってしまい、それこそどうしようもないほどに叩きのめされる危険性があります。
知ったふりして饒舌に話したところで、実は相手は経験者だったり専門家やプロだったなど「釈迦に説法」になりかねません。気をつけないといけないです。日頃から謙虚さが必要です。
[参考]
働きアリ :Japanese 故事成語(8) 蟷螂の斧(とうろうのおの)

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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