「言葉を選ぶがゆえに口数が少なくなる」知者弗言、言者弗知

知る者は言わず、言う者は知らず

―知者弗言、言者弗知―

[原文](老子 五十六章)
知者弗言、言者弗知
[書き下し文]
知る者は言わず、言う者は知らず
[原文の語訳]
道を体得した人物は、知識をひけらかさない。知識をひけらかすような人物は、道を体得しているとは言えない
[解釈]
物事をよく知っている人はむやみに口に出して言わないが、よく知らない人は軽々しくしゃべるものです。
知っている人は事実や真実を伝える重要さを考え、慎重に言葉を選ぶので口数少ないですが、知ったかぶりで喋る人は、どこが重要なのか理解していないので、とにかく質より量で薄っぺらい内容になってしまうのです。
慎重に選ぶがゆえに、伝えるに適した言葉が見つけられず黙ってしまい、それが後継に対し「見て覚える」伝承になっているのかもしれません。
組織でも普段は社交的な人が会議になると寡黙となると、周りは「何かを考えているのかな?」と勘ぐります。そして得てしてボソッと口にした一言が核心をついていたり、キレのある言葉だったりするのです。
「口は災いの元」です。おしゃべりな人は喋っている自分に対して、せめて「無知の知」を意識しましょう
[参考]
知者は寡黙

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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