「準備を怠らない」事予則立、不予即廃

事を予めすれば則ち立ち、予めせざれば即ち廃す

―事予則立、不予即廃―

[原文](中庸)
凡為天下国家有九経。所以行之者、一也。凡事予則立、不予即廃。言前定則不躓、事前定則不困、行前定則不疚、道前定則不窮。
[書き下し文]
凡そ(およそ)天下国家を為むる(おさむる)に九経(きゅうけい)あり。これを行う所以のものは一なり。凡そ事を予(あらかじ)めすれば則ち立ち、予めせざれば即ち廃す。言(こと)前(まえ)に定まれば則ち躓かず、事前に定まれば則ち困しまず(くるしまず)、行い前に定まれば則ち疚しからず、道前に定まれば則ち窮まらず。
[原文の語訳]
天下国家を治めるには、万古不易の九つの原則がある。これを行う所以はただ一つ誠である。およそ何事も準備をしておけば成功し、準備を怠れば失敗する。言葉を発する時にも話す内容をあらかじめ吟味しておけば言い間違えることはなく、物事に臨む時にもあらかじめ準備しておけば困らない、行動する前に備えておけば失敗することはない、道を実践する時にもあらかじめ定めておけば窮迫することはないのである。
[解釈]
「転ばぬ先の杖」「備えあれば憂いなし」、何事においても準備は必要ですね。
ただ準備も度を越してしまうと、余計な荷物や余分な考えを抱え込んでしまい、足かせになってしまうこともあるので注意が必要です。自分もいつも鞄の中に余計なものを詰め込んでいるタイプです。
失言というのは、言葉を吟味して発言しないところに生まれるものです。頭の中にない言葉が口から発せられることは無いはずですから、きちんと選別してないということですね。
[参考]
『中庸』の書き下し文と現代語訳:17

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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