人はその長ずる所に死せざるは寡し
―人者寡不死其所長―
- [原文](墨子)
- 人者寡不死其所長。
- [書き下し文]
- 人はその長ずる所に死せざるは寡(すくな)し。
- [原文の語訳]
- 人はその長所が禍して、かえって死を早めることが多い。
- [解釈]
- 能力が優れているがゆえに、他に先んじて目をつけられ排除される危険性もあるということです。
- なまじ能力があると本人の希望に関係なく上に立つことになる場合もあります。いざそうなったときに、リーダーとしての資質を持ち合わせていないと、調和を取ることができず周りから嫉妬されたり疎まれたりと思わぬ禍を受けることになってしまうのです。
- 「出る杭は打たれる」こともあるのです。本人の意志に関係なく和を乱す、目の上のたんこぶなどとあらぬ疑いをかけられることも。
- 「能ある鷹は爪を隠す」能力があっても相手に悟られないようにするのが保身術かもしれません。
- [参考]
- 人者寡不死 其所長 – 諺の環
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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