「欲を出さない」処事不可有心

事を処するには心あるべからず

―処事不可有心―

[原文](宋名臣言行録)
処事不可有心。有心則不自然、不自然則擾。
[書き下し文]
事を処するには心あるべからず。心あればすなわち自然ならず、自然ならざればすなわち擾(みだ)る。
[原文の語訳]
事を処理する際に下心があってはいけない。下心があれば不自然になり、不自然だと乱れてしまう。
[解釈]
欲を出すと無理が生じ、それによって混乱を生じることになるということです。
見返りを求めようとすると、余計なお世話にまで発展し、さらに返ってこない見返りに無駄に苛立ちを感じるなど、心が乱れてしまいます。
できる人は私情を挟んだり、自分への見返りを求めず利他や公益を大事にするので、道理に反したり無理強いはしないのです。
「提供するからくれ」というギブアンドテイクの視点から「自分もほしいこと(モノ)を提供する」という要求を抑えた発想になると、違ったサービスが提供できるようになるのかもしれません。
警察官が巡回中などの際、すれ違いざまに違反者や不審者に目がとまるのは、やはり不自然な行動からだといいます。
自分の欲求解消や名声を高めようとするだけのトップには困りものです。
[参考]
事を処するには心あるべからず:ナオンの言葉の散歩道192 | ナオンの言葉の散歩道

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

コメント受付中です どなたでもコメントできますがスパム対策を施しています

タイトルとURLをコピーしました