「立ち止まる勇気をもつ」見険而能止、知矣哉

険を見て能く止まるは知なるかな

―見険而能止、知矣哉―

[原文](易経 彖伝上・下)
彖曰、蹇、難也、険在前也、見険而能止、知矣哉
[書き下し文]
彖(たん)に曰く、蹇(けん)は、難也、険(なや)み前に在るに、険を見て能(よ)く止まるは知なるかな
[原文の語訳]
蹇卦は難の卦で、前方に迫る、危険を察知したら、進むのを見合わせて立ち止まるのが人の知である
[解釈]
できる人は危険を察知するとそこで一旦立ち止まることができます。立ち止まって様子をうかがい、状況を判断してから次の行動に移すのです。いつも危険を顧みず猪突猛進するだけではいけないですね。
株取引をしている人が「損切り」できるかどうか、ギャンブルで深みにハマらないうちに止めることがどうかといったところです。
成績が下り坂の際に、このまま継続して悪化するままにするよりも、一度立ち止まって思い切って見直すことを考える方が利口であるということですね。
ただ単に臆病にだけではく、正しい判断力を備えて、立ち止まる勇気をもてるようにしたいものです。
[参考]
険を見て能く止まるは知なるかな:原文・書き下し文・画像 | ナオンの言葉の散歩道

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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