「何事にも集中して」食而不知其味

食らえどもその味わいを知らず

―食而不知其味―

[原文](大学)
心不在焉、視而不見、聴而不聞、食而不知其味
[書き下し文]
心焉こに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえども其の味を知らず
[原文の語訳]
上の空であれば、ものを見ても見えず、聞いても聞こえず、食べてもその味がわからない
[解釈]
何事も集中し、心の目(心眼)で感じなければ理解することができないということです。
他事に気を取られて聴き流したり、安易に受け答えをして、後から慌てることがよくありますね。
目の前に対象物があるのに、自分にその気がなければ目に入らないものです。逆に意識して見れば電話帳や辞書のような細かな文字列の中からでも目標を見つけ出せるのです。
逆に意識や集中力が高ければ「不言の言を聞く」と、目に見えないモノでも感じ取ることができるようになるのです。
同時進行のマルチタスクで漏れがでてしまうくらいであれば、単一進行で着実にこなしていったほうが、やり直しの時間がなくなって実は時間短縮につながることもあるのです。
せっかく美味しいものを食べている時に、テレビに集中しているようではもったいないですね。
常に疑問や問題意識を頭の片隅に留めておけば、目の前に広がる様々なものが解決のヒントとなるのです。
[参考]
『大学』の名言6:心焉に在らざれば、視れども見えず

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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