「忙しさを手放しに喜ばない」洛陽為之紙貴

洛陽の之が為紙貴し

―洛陽為之紙貴―

[原文](晋書 左思伝)

於是豪貴之家、競相傳寫、洛陽為之紙貴。

[書き下し文]

是に於いて豪貴の家、競い相いて伝写し、洛陽の之が為紙貴し。

[原文の語訳]

これによって上流の家では、競いあって書き写し、洛陽ではこれにより紙価が高騰した。

[解釈]

洛陽では三都の賦が人気を博し、皆がこぞって書き写すために紙の需要が増し高騰したということです。

人気を博し品薄状態となるということです。極端なところではオイルショックやデザートブーム、ゲームソフトなどでの事例があります。

現在でもシーズンになると果物や野菜といった食材が無い高になりますね。

あまりに人気になりすぎて供給が需要に追いつかないのは嬉しい悲鳴ですが、その状態をあまり長く続けてしまうことは供給する側として課題としなくてはいけません。

またその状態は周囲にとっては隙きを突くチャンスでもあります。手一杯の状態でも対策と次の一手を講じておく必要があります。

流行の兆しを早めに見つけ、効率化を図り供給がスムーズに行える準備にとりかれる状態にしたいものです。

忙しいのは良いことですが、どこかに負担がかかっているとそのうちに歪みがうまれます。手放しに喜ぶだけでなく、効率化や緩和する手立てをしなければいけません。

[参考]

Sanseido Word-Wise Web [三省堂辞書サイト] ≫ 【今週のことわざ】洛陽の紙価を貴む

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