「単身で挑む」単刀赴会

単刀のみで会見に臨む

―単刀赴会―

[原文](三国志 呉書 魯粛伝 )
粛邀羽相見、各駐兵馬百歩上、但請将軍単刀赴会
[書き下し文]
魯粛は関羽を邀(むかえ)相見(しょうけん)し、各駐兵馬は百歩の上、ただ将軍のみ単刀で会に赴くを請う
[原文の語訳]
魯粛は関羽軍を迎えて対峙すると、駐在する兵馬から百歩離れ、将軍だけが単刀の身で会見に臨むことを要請した。
[解釈]
相手の要精に応えて単身または護身程度の装備で敵陣に赴くということです。結果は別として、その勇猛さを評価しています。
呼び出しに対して組織を代表し、資料程度を持参するだけで単身乗り込むようなものです。
呼び出されるのですから、どちらかいうとプラスよりもマイナスな面が強い状況です。ここでいかに損害を抑えることができるかが大事なってきます。
謝罪会見や国会のような厳しい現場で、他人に書いてもらった文章をただ読み上げているようでは困りものです。肝を据えて自分の言葉ではっきりと相手に伝えなくてはいけません。
自分の言葉で意志をはっきりと示すためには事前の準備と相手に飲み込まれないための強い気持ちが必要です。
漫画などでは仲間を助けるために単身、相手の拠点に乗り込む展開がよくありますね。
勇猛と無謀は紙一重です。保身し過ぎてもいけませんが、自分の身を案じることも意識しなければいけません。現代であれば失敗しても命まで取られることはない、けれど組織に損害を出してはいけないといったところでの駆け引きが必要ですね。
[参考]
四字熟語-単刀赴会

[正史 三国志]

平成29年(2017年)7月24日からの今日の一言は「正史 三国志」からの一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

[人を動かす名言名句集―21世紀に生きる]

平成28年(2016年)9月1日からから平成29年(2017年)6月15日までの今日の一言は「人を動かす名言名句集―21世紀に生きる」からの一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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