端多くして要寡なし
―多端寡要―
- [原文](三国志 魏書 郭嘉伝)
- 多端寡要、好謀無決。
- [書き下し文]
- 端(たん)多くして要寡(すく)なし、謀好みて決無し。
- [原文の語訳]
- いくつもやりながら詰めが甘く、謀り事を好むのに決断しない。
- [解釈]
- 何をするにも広く浅く、結果として何ひとつ達成できない、様々な意見を聞き入れるが決めることができないということです。
- あれこれと手を出したくなる気分屋であり、優柔不断で決断力に乏しいようではリーダーとしては失格ですね。
- 決断しスタートしながら、途中で別の意見が出てくるとそれを安易に採用し、簡単に大幅な方向転換をしてしまうようでは組織も迷走してしまいます。
- 優秀で思考を巡らすことには長けても、現場経験が少ないと状況に対する臨機応変な判断はなかなかできないものです。思考力が高い分、リスク管理能力や想像力が豊富となり、それが逆に選択肢を増やし自ら悩みのタネとなる原因にもなってしまいます。
- 絶対は無いわけですから不安が残ることは仕方ないとしても、はじめにきちっと意見を集め分析し、決断したら結果が出るまでの期間は経過を見守る我慢力をもちたいものです。
- イベントを開催するにあたって「あれもやってみたい、これもやってみたい」とさまざまなコンテンツに興味を持ちながら煮詰めることができず、企画提案を受けても決めきれないようなトップや組織ではなかなか事が進みません。
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