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【市長】平成20年6月2日定例記者会見の内容

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なし 【市長】平成20年6月2日定例記者会見の内容

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2008/6/5 17:27
narupara  管理人   投稿数: 7555
平成20年6月2日10時30分から(第一会議室)


 昨日、ボンより帰ってきました。皆さんご承知のとおり、2010年、COP10の愛知・名古屋での開催が、正式に決定しました。大変うれしく思っています。
 
 ボンでは、国際市長会議とCOP9に出席してきました。極めて異例ですが国際市長会議のボン宣言をハイレベルセグメント、COP9の閣僚級会議で意見表明をすることが出来ました。これは、国際市長会議が積み上げてきた努力の結果だと思っています。
 
 連日、濃密な議論に関わる中で、生物多様性の保全という問題が、世界のいかなる国も免れない地球規模の課題であるということを改めて実感しました。
 
 中でも都市は、自然や多様な生き物から多大な恩恵を受ける一方で、自然に過重な負担をかけながら発展をしてきました。名古屋も例外ではないと思っています。そんな現実をしっかりと見据え、人も自然も「機嫌よく暮らせる」ような都市の姿を示していくこと、これが名古屋の大きな役割になると思っています。「機嫌よく暮らせる」というこの言葉は、柳生博さんが東山の再生計画の中で基本の考え方として言われた言葉です。
 
 世界各国の方々に、名古屋の「都市の意志」を示すこの機会に、どんなことを訴えようかとずっと考えていました。というのは、ものすごく議論が長いので、何が一番焦点かを思いながら議論に参加していましたが、結果的には2つ話をしました。
 
 ひとつは、自然を巧みに生かして、また自然の恵みを大切に使ってきた、わが国の伝統的なライフスタイルについてです。その一例として、国際市長会議の折に桶を持っていったのですが、桶にするか洗面器にするかというのは議論があったが、私たちが外国のホテルに泊まった時に洗面器を見たことがないので、洗面器というのはあまり馴染みがないのではないかと、それならばと日本的な桶を持っていった訳です。そして、シャワーで連続的に湯を出す代わりに、桶で湯をすくって頭や体を洗うだけで、CO2が371グラムのカットになるといったことを説明しました。「わかりやすい」ということで好評だったと思っています。その桶はホストシティであった、ディークマン、ボン市長にプレゼントしてきました。
 
 もうひとつは、市民との連携について話をしました。私たちは、ご承知のように末端自治体です。ですから、市民と直接向き合っています。とりわけ名古屋市は大都市としては類を見ないごみ減量を成し遂げた経験を持つ都市として、生物多様性の危機状況の「見える化」を通じて市民に丁寧に説明し、市民の理解とパワーを結集していきたいというメッセージを訴えました。「見える化」については今後検討していきたいと思っています。専門家のレベルで言えば色々議論があるかと思いますが、「見える化」をしない限り、市民は具体的な行動になかなか移してもらえないのではないかと思っています。
 
 今月の14日、土曜日に、COP10の愛知・名古屋開催を記念して、愛知県芸術劇場大ホールで開催される式典に、鴨下環境大臣、生物多様性条約事務局のジョグラフ事務局長らとともに、私も出席します。その折に、オアシス21において、楽しみながら生物多様性について理解を深めていただくイベント「ちゅうぶエコライフ・フェア2008」を開催します。この14・15日がCOP10に向けての、愛知・名古屋の決意を新たに示す2日間にしたいと思っています。
 
 冒頭の報告が少し長くなり恐縮ですが、あと3点、話をします。
 
 1点目は、生物多様性に関する東山動植物園の取り組みです。
 
 東山動植物園には、約550種の動物と約7,000種の植物があります。周囲に広がる里山の再生とともに、今後、本市が生物多様性の保全に取り組んでいく上で、重要な拠点になると考えています。
 
 その東山動植物園では、今月14・15日の両日、COP10の愛知・名古屋開催の正式決定を祝い、無料開園を実施します。多くの市民の皆様に東山動植物園に足を運んでいただき、たくさんの動植物に出会うことで、地球上にある多種多様な生き物の命について考えていただきたいと思います。
 
 16日の月曜日には、植物園が「生物多様性のための自然博物館連合」に加入します。今後、イギリスのキュー王立植物園、アメリカのスミソニアン国立自然史博物館といった参加メンバーとともに、種や生態系の理解を深めるための教育などを行い、専門的な立場から生物多様性保全に貢献していきたいと思っています。
 
 18日の水曜日には、本市と京都大学とで、野生動物の保全や動物福祉の研究などを行うことを目的とした連携に関する協定を結びます。
 
 具体的には、本市の東山動物園と、今年4月に発足した京都大学野生動物研究センターとが協力して教育・研究を進めていくことになります。現在、東山動植物園で進めている再生プランの目標である「人と自然をつなぐ懸け橋」の実現に、寄与するものと期待をしています。
 
 協定の調印式には私が出席し、終了後に記者会見を予定しています。
 
 これが1点目です。2点目は、生物多様性なごや戦略の策定会議についてです。
 
 今月の19日、木曜日、「生物多様性なごや戦略」の第1回策定会議を開催します。
 
 この戦略は、生物多様性の保全における名古屋市としての役割を、市民の皆様にわかりやすくお示しし、市民ムーブメントにつなげていくための戦略です。
 
 有識者らによる専門家会議と、幅広い市民の参画を得て進める市民検討会議を両輪として、大都市・名古屋が生物多様性の保全に貢献していくための方法を見出していきたいと思っています。
 
 今年度、来年度と2年かけて検討を進め、2010年のCOP10において、その成果を「都市が生物多様性の保全において果たすべき役割のモデル」として、世界に向けて発信していきたいと考えています。
 
 3点目は、環境デーなごや2008についてです。
 
 環境デーなごや2008「春の行事」は、今週の7日、土曜日を中心に、全市一斉クリーンキャンペーンをはじめとした多彩な行事を展開します。
 
 緑区では、先駆的にレジ袋有料化を実施した収益金により、大清水小学校の児童らが植樹を行います。これは、レジ袋有料化の収益金を、企業の皆さんからEXPOエコマネー事業に寄付していただき、植樹という形で地域に還元するものです。
 
 レジ袋を断ってCO2を減らし、植樹によりCO2を吸収する。こういった活動を地域で取り組むことが、環境を守っていこうという大きなうねりになっていけばよいと思っています。
 
 このほか、今年度は、生物多様性の保全の理解・関心を高めていただくために、身近な自然体験会を充実させました。また、好調の名古屋グランパスエイトの選手たちも、サポーターや地域住民とともに瑞穂陸上競技場周辺でエコキャンペーンに参加していただきます。グランパスエイトは選手が地域貢献をするということが、会社の方針として持っておられます。その一環でこのエコキャンペーンに参加をしていただきます。
 
 報告は以上ですが、あと少し話をさせていただきます。
 
 6月からエコ・スタイル運動を実施するということで、本日の会見から、上着を着用せずに出席させていただいています。
 
 上着をとると、お腹の出ていることが多少苦になる職員も散見をしますが、こういう形で蒸し暑い名古屋の夏を乗り切りたいと思っています。
 
 本日、私が着ていますのは、有松・鳴海絞のクールビズ・シャツです。先ほどから色々と話し合っているのですが、絞りで多少ぼこぼこしているところが、肌にぴたっと触らないので、快適で涼しい感じを受けます。地域の地場産業の振興にも、あるいは、名古屋の暑い夏を乗り切るためにも、こういうクールビズスタイルを展開していきたいと思っています。
 
 以上です。
 
 一気に色々と話をしましたが、COP10の名古屋開催が正式に決定するであろうと念頭におきながらこの1年ぐらい準備をしてきたことを、環境デーなごや、及び次の週の記念イベントで展開していきます。ここで弾みをつけて2010年まで突っ走りたいと思っていますので、よろしくお願いします。

名古屋市:平成20年6月2日 市長定例記者会見(市長の部屋)
http://www.city.nagoya.jp/mayor/kaiken/h20/nagoya00055216.html
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