平成20年9月1日10時30分から(第一会議室)

先週、28日夜から29日未明にかけての大雨は、翌30日も断続的に雨が続きました。ピーク時には、市内でも、時間雨量が100ミリを超えるところがありました。この大雨で、市内の広い地域で、家屋の浸水や道路冠水などの被害がでました。被害に遭われた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。また、一刻も早い復興を願い、名古屋市も支援をしていくつもりです。
30日夜には、この被害状況に鑑み、災害救助法の適用を申請し、決定を受けました。現在、市民の皆様方の不安の解消を図るべく、給付や相談など、支援の内容とその窓口について、広報に努めてます。
被害が大きかった西区、中村区、中川区といった地域の様子を、私も見てきましたが、先の東海豪雨の教訓を踏まえて取ってきたハードの対応、特に緊急雨水整備事業、雨水の一時貯留に関しては、機能をしたと基本的に考えています。今後、これについてしっかり検証していきたいと思っています。
河川について言えば、今回は水源地域での雨が東海豪雨に比べて少なかったということもありますが、全体的に河川改修の成果が表れたと思っています。今の雨はゲリラ的豪雨というか、ピンポイントで予測することが極めて難しいということで、いくつか問題があるかと思いますが、後ほど皆さん方のご質問にお答えしたいと思います。
本日は2点、報告させていただきます。
1点目は、開府400年記念事業のマスコットキャラクターについてです。
このたび、開府400年記念事業のマスコットキャラクターが決定しましたので、後ほど、開府400年記念事業実行委員会の荒俣ゼネラルプロデューサーに同席をいただいて、ご報告申し上げます。
2点目は、東山動物園のチンパンジー舎の改修についてです。
(イメージ図を指差し)これはチンパンジー舎のパネルです。
来週8日(月曜日)から、東山動植物園の再生の第一弾となるチンパンジー舎改修工事を行います。これは、6月に協定を結んだ、京都大学との連携の、初めての成果です。
リニューアル後のチンパンジー舎は、チンパンジーにとって快適で生活しやすく、また来園者が楽しくチンパンジーを理解できる、魅力的な施設となります。
野生下のチンパンジーは高い木の上を生活場所にしています。新しく建設する「チンパンジータワー」は、彼らが暮らしている樹木のイメージを再現したものです。これによって、上下方向の活動空間が広がります。また、木製のデッキを配置した「回廊」を設け、水平方向の活動空間を広げます。
「コミュニケーションボックス」には、チンパンジーがジュースを飲んだり、来園者との共同作業により、餌を食べたりできる仕掛けが施されています。チンパンジーの持つ非常に高い知能を実感できるとともに、チンパンジー自身にとって知的欲求を満たすことができるようになっています。
完成後の施設公開は、東山公園秋まつり開催中の11月9日(日曜日)を予定しています。楽しみにお待ちいただきたいと思います。
舎内に草が生えていますが、従来のチンパンジー舎は草がありませんでした。猿は草を食べますが、チンパンジーは草を食べませんから、このように草を植えても、減ることがありません。それなのに従来ここを赤むけにしていました。もう少しチンパンジーの生態がよく解っていれば、こういう緑のあるものができた訳です。今回、犬山の霊長類研究所の成果を踏まえて下に草も生やします。
そして、高いタワーも作ります。この高いタワーも何かのはずみでチンパンジーが外へ飛び出ることがないような高さになっています。もう少し高くすればいいという意見もありましたが、危険性のない範囲ということで生態を研究した結果、11メートルの高さになりました。場合によるとこのタワーは30メートルになると私は言ったことがありますが、もし、30メートルにすると、相当広いチンパンジー舎がいるとともに、ひょっとして仲の悪いチンパンジーが突いて落としたりすると大問題になるということで、落ちたとしても途中で引っかかって下まで落ちないというような設計になっているそうです。
報告は以上ですが、あと少し、話しをさせていただきます。
今月12日(金曜日)から14日(日曜日)までの3日間、名古屋国際会議場において、第16回アジア太平洋環境会議「エコアジア2008」を、環境省とともに開催します。
今回のエコアジアは、COP10のプレイベントとして位置づけ、初めて「生物多様性」をテーマに開催します。参加するアジア太平洋諸国の方々と、知恵や経験を共有し、COP10に向けて連携を深めていきたいと考えています。
COP10の開催に向けては、明日、支援実行委員会の設立が予定されています。地域一丸となって、具体的な準備に取りかかる体制がこれで整うことになります。
また、7日(日曜日)に開催する「環境デーなごや2008」では、「みんな地球家族」を合言葉に、約30団体の皆様に、生物多様性関連のブースを出展していただきます。今回は、152団体が出展をし、過去最大の規模での開催となります。来場者の方々に、より身近に生物多様性を「知る」、「考える」、そして「行動する」きっかけとなればと考えています。
私からは以上です。
(荒俣ゼネラルプロデューサー合流後)
それでは、開府400年記念事業のマスコットキャラクターについて報告をさせていただきます。
公募で寄せられたアイデアの中から、荒俣先生を委員長とする審査委員会の皆様に審査をいただき、ご覧の4体が決定しました。
7月1日から8月8日まで、18歳未満の子どもたちを対象にデザイン募集を行い、6,603件の応募をいただきました。
最優秀賞に選ばれたのは、名古屋市立西山小学校1年の河原 晴(かわはら はる)さんの作品で、名古屋開府から400年、旅を続けている「旅人」をモチーフにしたものです。
優秀賞は3点です。1点目は、名古屋市立大高中学校3年の近藤 ちかこ(こんどう ちかこ)さんの作品で、「カメ」をモチーフにしたものです。「やっとかめ」と「カメ」がかけてあるそうです。
2点目は、名古屋市立徳重小学校6年の山本 結月(やまもと ゆづき)さんの作品で、「城」をモチーフにした「なごやジョウ」です。お城の「ジョウ」とお嬢さんの「ジョウ」が洒落になっています。
3点目は、名古屋市立春田小学校4年の桑村 亜加音(くわむら あかね)さんの作品で、願いごとをかなえる「星」をモチーフにしたものです。
また、審査員特別賞として、名古屋市立名東小学校6年の菊池 芽衣(きくち めい)さんの「シャチ」をモチーフにした作品が選ばれました。
それぞれ、大変かわいらしいキャラクターを考えてもらいました。本日から、最優秀賞と優秀賞に選ばれた4体のキャラクター、それぞれに愛称をつけていただくための募集を開始します。
愛称と、最優秀作品「旅人」の着ぐるみを、来月11日(土曜日)オアシス21で予定されている、名古屋まつりのステージで発表する予定です。
[報告事項]
東山動物園の新チンパンジー舎
http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/index_pc.php開府400年記念事業マスコットキャラクターのデザイン決定
http://www.nagoya400.jp/[話題事項]
エコアジア2008
http://www.env.go.jp/nature/info/ecoasia2008/環境デーなごや2008
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomishigen/kankyoday/nagoya00057712.html名古屋市:平成20年9月1日 市長定例記者会見(市長の部屋)
http://www.city.nagoya.jp/mayor/kaiken/h20/nagoya00053502.html