一貴一賤、交情すなわち見わる
―一貴一賤、交情乃見―
- [原文](史記)
- 一貴一賤、交情乃見。
- [書き下し文]
- 一貴一賤、交情すなわち見(あら)わる。
- [原文の語訳]
- 偉くなったり落ちぶれたりしている中で、初めて周りの人の本心が見えてくる。
- [解釈]
- 景気が良いと近寄ってきて、雲行きが怪しくなると、とたんに手の平を返す人がいます。
- 辛い時期に寄り添ってくれた人こそ末永く大事に付き合っていきたいものです。
- そして、そういう浮き沈みに応じて距離を変化させる人に対しては「そういう人なんだ」と割り切る気持ちが大事です。
- 自分の利益のためだけに相手を利用しようと考えていると、この皮肉られる輩の一人に数えられるでしょう。
- そうやって距離を変化させる側の人は、故意の有無に関わらず相手に見透かされ、今日の一言のように割り切られるようになると、今度は相手から距離を置かれるようになり、気がつけば自分が利用されるようになることもありえます。
- 権力を持つトップの周りに、こういった人が多くいると組織だけではなく、周りにも多大な損害を与えかねません。
- 「議員は落選すればただの人」とはよく言ったもので、利己主義な支援者もスーッと引いて別の議員の元へ行ってしまいます。でもバッヂがなくても行動力や実行力がある人はその後も継続して活動し続け、そして再選を果たすことができるのです。腐ることなくできることをしっかりやっていれば、ちゃんと見てくれている人はいるのです。
- [参考]
- 中国通史で辿る名言・故事探訪 中国通史で辿る名言・故事探訪(門前雀羅)
[中国古典一日一言]
今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。
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