「余裕ができれば見えてくる」衣食足則知礼節

衣食足れば則ち栄辱を知る

―衣食足則知栄恥―

[原文](管子 牧民)
倉廩實則知禮節、衣食足則知榮辱
[書き下し文]
倉稟(そうりん)実ちて則ち礼節を知り、衣食足れば則ち栄辱(えいじゅく)を知る
[原文の語訳]
民は米倉に穀物がいっぱい詰まっていれば、道徳心をもち礼儀と節操を知るようになり、生活が楽になれば自然に道徳心も生じ名誉を重んじ恥を知るようになる
[解釈]
「衣食足りて礼節を知る」とも言われます。
生活が苦しいと生きるために手を汚すこともしかねません。そんな状況で道徳心を期待しても無理があります。
相手に求めるものがあれば、相手がそれ相応の環境や状況に達していなければいけません
スポーツで選手に高い要求をするにも、選手がそれを実現できるレベルに達していなければいけないのです。
時間に追われる社会では、気持ちの余裕もなくなってしまいます。一方でスローライフはのんびりと時間が過ぎ、気持ちも穏やかになるといいます。
組織でも規律を守るには、上層部が私利私欲を貪るのではなく福利厚生をしっかりするなどの職場環境が快適であれば、部下も自ずと求める姿になってくれるのではないでしょうか。
トップやリーダーでなくても求める前に与えることを忘れないようにしなくてはいけないですし、気持ちに余裕があれば視野が広がり見えてくるものです。
[参考]
衣食足りて礼節を知る – 故事ことわざ辞典
Sanseido Word-Wise Web [三省堂辞書サイト] ≫ 【今週のことわざ】衣食足りて:

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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