「増やす前に減らす」興一利不若除一害

一利を興すは一害を除くに若かず

―興一利不若除一害―

[原文](十八史略)
興一利不若除一害。興一利不若除一害。
[書き下し文]
一利を興すは一害を除くに若(し)かず。一事を生(ふ)やすは一事を省ずるにしかず
[原文の語訳]
有利なことをひとつはじめるよりは、有害なことをひとつ取り除いた方がよい。新しいことをひとつはじめるよりは、余計なことをひとつやめる方がよい。
[解釈]
「短所に目をつぶって長所を伸ばす」というのが最近の考え方ですが、これは逆のこと言っているようにも感じますが、その場面でこの言葉を適用するかも大事ですね。
新しい仕事を求める前にいまの仕事の中にある無駄を取り除く。そうしないと新しい仕事の分だけ時間と労力が増えるだけです。
また、現状の仕事に行き詰まった時に新たな手法を模索するよりも、いま行き詰まっている原因を改善したほうが良いということです。できる人は、こういう時に知恵を出して改善していくものです。
子どもでもそうです。なんでもすぐ新しいおもちゃを欲しがる前に、いまあるものを使って新しい遊びを考えるのです。
何かを手に入れるに必要ないものは処分するのもそうかもしれません。
解党だ新党だなどと言う前に、その体たらくの原因は何なのか有権者にわかるように説明し、改善策を出していただきたいものです。増税の前に無駄を無くすということもよく言われますね。
とかげの尻尾切りや、分が悪くなると世間の目を別のものに向けるようなトップには困り者です。
[参考]
【中国のことば】興一利不若除一害 | 中国ほっと通信
一日一語 一利を興すは一害を除くにしかず :永田町の風は

[中国古典一日一言]

今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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