「入り口を広くする」張一目之羅 終不得鳥矣

一目の羅を張るも、終わりに鳥を得ず

―張一目之羅 終不得鳥矣―

[原文](魏略)
得鳥者、羅之一目也、然張一目之羅 終不得鳥矣
[書き下し文]
鳥を得る者は、一目の羅なり、然るに一目の羅を張るも、終わりに鳥を得ず
[原文の語訳]
鳥を捕獲するには網目の一部だが、だからといって網の一部だけを張っておいても、鳥は捕獲できない
[解釈]
成果が出るのは一部ですが、その一部だけを取り出しても成果が出るわけではなく、全体の因果関係のもとになっているということです。「万人兎を逐うも、一人之を獲」に近い意味がありますね。
一つの目標に達するにもストーリー構成が必要です。そこには他の登場人物や様々な要素が存在します。罠をしかけるにも、そこに導く必要があるのです。
お店でのPOPやチラシにも、ただ商品名が書いてあるだけでなく、そこに一言添えられていることで購買意欲を掻き立てるのです。
子ども向けの商品やサービスでも、大人に理解や納得をしてもらわなくては売上は伸び悩むものです。
価格設定で高中安の商品があった場合、中価格のものが売れやすいといいます。高い安いの商品と比較検討し選ぶからなのです。
ターゲットは限定しながらも、まずは分母を増やすために敷居を低くしたり入り口を広くすることが必要ですね。
[参考]
型の文化~一目羅不能得鳥得鳥羅者是一目~ – 古武術 天心流兵法者ブログ

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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