「素早く対面できる体制に」握髪吐哺

髪を握り哺を吐く

―吐哺握髪―

[原文](史記 魯周公世家)
握髪吐哺
[書き下し文]
髪を握り哺を吐く
[原文の語訳]
洗いかけの髪を握り口中の物を吐き出す
[解釈]
握髪吐哺(あくはつとほ)の由来で、周公旦は広く人材を求め、来客があると入浴中であれば洗いかけの髪を握り、食事中であれば口の中の食べ物を吐き出すなどしてすぐに出迎えるほどだったという話に由来します。賢人を求めるのに熱心で、出会う機会を逸することを極端に恐れたということです。
せっかくの好機に対応できなくて、相手が「出直してきます」「また連絡します」といったまま二度と来訪や連絡がないということを非常に恐れるということです。「あの時、応対できていれば…」と後悔するくらいであればというところですね。
「三度の飯より」という言葉もありますね。良い意味で貪欲ということでしょうか。
商売であれば「来客(来店客)を待たせず対応する」になるのかもしれません。せっかくの来客を長電話や雑務で待たせるようなことはしないように注意したいところです。
またバイヤーであれば、先方からも商品を売り込み来るわけですが、それとは別に自らが率先して良品を探しに遠路出向く熱心さということも含まれるかもしれません。
今でこそ過度な対応は口利きと言われそうですが、議員は住民の陳情があれば即座に現場に出向き対応処置の要請を行なうことが信頼関係を築く大切な要素になっていました。
人材だけでなく意見など物質的、精神的にいつも広く求め、素早く対面できる体制を整えていたいものです。
[参考]
握髪吐哺とは – 四字熟語

[人を動かす名言名句集―21世紀に生きる]

平成28年(2016年)9月1日からから平成29年(207年)6月15日までの今日の一言は「人を動かす名言名句集―21世紀に生きる」からの一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

[中国古典一日一言]

平成27年(2015年)5月1日から平成28年(2016年)4月30日までの今日の一言は「中国古典一日一言」守屋洋(著)から、同月同日の一言をもとに自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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