而耳目偵邏を設けず、言妄これ恐動に至る
―而耳目偵邏不設、恐動之言妄至―
- [原文](三国志 魏書 臧洪伝)
- 而耳目偵邏不設、恐動之言妄至。
- [書き下し文]
- 而(しかるに)耳目偵邏(じもくていら)を設けず、言妄これ恐動に至り、寇(こう)を望むに奔走(ほんそう)す。
- [原文の語訳]
- しかしながら間者や見張りを設置していなかったため、根拠のないでたらめな流言に恐れおののき外敵を遠くに見るだけで逃げ出してしまった。
- [解釈]
- 装備や食料は豊富にありながら、情報の収集と管理をしっかりしていたなかったため、根拠のないデマに動揺してしまい、まだ遠くにいる敵を見ただけで逃げ出してしまったということです。
- 外にあっても内にあっても情報に根拠が無いほど恐ろしいことはありません。「いざなったらなんとかなる」と根拠なく言うほど腹立たしいことはありません。
- 見えない敵は怖いものです。暗闇ではちょっとした雑音でさえ恐怖感から精神疲労させられます。
- 情報収集がしっかりとできていれば、根拠のない情報に対する不安は軽減できます。また管理をしっかりとしておけば、組織内での不安増大を抑えることも可能です。
- [参考]
- 中國哲學書電子化計劃字典
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